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口腔インプラント学会にて佐藤主席コンサルタントが講演「歯科医療クレームへの対応と未然防止」

去る2月8日、新宿の京王プラザホテルで開催された公益社団法人日本口腔インプラント学会「第33 回関東・甲信越支部学術大会」に、当社の佐藤主席コンサルタントが特別講演講師として招かれ、「歯科医 療クレームへの対応と未然防止」というテーマで、1時間半にわたり講演しました。
歯科診療の現場の実態を踏まえた具体的実例をもとにした講演は、参加した先生方から高い評価をいただき、学会から感謝状もいただきました。
以下に内容をご紹介します。

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今や苦情・クレームと無縁の業種業界はありません。歯科医療の現場も例外ではないでしょう。医師をはじめ多くの医療従事者がクレームの増加とその対応の難しさを感じているはずです。悪質、理不尽、異常クレームへの対応に辟易とした経験を持つ方も少なくないでしょう。それにもかかわらず、歯科医院では根本的な対策を講じられていないというのが実情ではないでしょうか。

悪質、理不尽、異常クレームのもたらす弊害は社会的損失とさえ言えます。対応への時間的ロスは通常の医療行為を阻害し、それによる心労は医療現場のモチベーションを低下させます。 そもそも、医療クレームの増加はその質の良否を問わず、「そう いうご時世だ」「一時の不運だ」で済ますべきではありません。 経営上のリスクマネジメントの問題として根源的な解決を目指 すべきです。すなわち対応標準を装備し、感情的情緒的に左右されない実務的な対応力を駆使しなければなりません。

医師の権威と患者の無条件の信任に支えられた医療は終焉しています。「患者との信頼関係の醸成」に努めるべきなのは言うまでもありませんが、過大な信頼幻想にとらわれてもいけません。クレームの先にある医療訴訟も視野に入れておくべきです。歯科医療訴訟件数は医療訴訟件数の 7〜8%と多くはありませんが、提訴の 実数は統計数字の数倍と思われます。多くは判決前 の和解、調停で解決をみているからです。

患者との最終的対立場面である医療訴訟の実態 についても知っておきたいところです。どのような 訴訟が提起され、また医療側の勝訴敗訴の岐路は何か?それを事前に対策するにはどうすればいいの か?特に、インプラント治療に注力する医師はクレームリスクや訴訟リスクに敏感であるべきです。インプラントという普及途上の先進治療に対するネガティブキャンペーンも存在し、ことさら不安と不信 を煽動している一面もあります。この講演では、医療側の応援者の一人として、総合的な解決試案を提言させていただきます。(以下略)

(JRS News第2号より)

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